８月号に引き続き、 金瓶梅の感想を書いてまいります。
**あらすじ**

林夫人は瓶児を屋敷へ軟禁し、
はぎ取った爪を送り付け、
西門慶に非礼への詫びと
黄精を持ってくるようにと
脅迫した。

金蓮の知恵を借りようにも
機嫌を損ねてしまった西門慶は
経済へ相談するが、
経済は金蓮の機嫌を直すことが先決だと諭す。

西門慶は経済の言うとおりに、
金蓮の機嫌を直すべく部屋に赴き、
荒れている彼女を上手いこと窘めた。

すっかり機嫌のよくなった金蓮は、
林夫人と一人で決着をつけに行くという西門慶を
心配し、自分もついていくと言い出す。

林夫人の屋敷へついた西門慶は
瓶児を返すように林夫人に要請したが、
黄精を要求する林夫人とは
話の折り合いがつかず、交渉は決裂した。

召使のふりをした金蓮は、
女中から、内情を聞き出し
更には林夫人と馮の話を立ち聞きし、
馮が西門伯に懸想していたことを知った。


その頃、捉えられている瓶児は
爪をはがされているにもかかわらず、
反抗的な態度を取り続け、
怯える表情を期待していた
艶春は瓶児の扱いにあぐねいていた。
しかし、西門慶が屋敷に来たものの
すぐに帰ったことを伝えると、
瓶児の心は揺らぎ、
その隙をついて
玩具にすることに成功する。



**感想**


あれ、本当に瓶児の爪だったのか！！！

それが一番驚いた。
しかし、爪をはがれても心が折れるどころか
ふてぶてしさMAXの瓶児は流石ですよね！！！

世話を焼くフリをして
瓶児をいじめようとする艶春ですが、
それをいじめと取るのではなく、
あくまで召使の粗相として解釈し、

「お下がり！！」

とかいってのける瓶児が
ある意味かっこよかった（笑）

でも、さすがの彼女も西門慶が
帰っちゃうのはショックだったようで、
艶春の手に落ちてしまいます。

その割に悲壮感がないのが
瓶児の凄いところ（笑）


反対に、金蓮の心の弱さが
浮き彫りになった感がありますね。
今まで嫉妬したことは何度もありますが、
今回は普通の女性のような反応で
あまりインパクトがなかった。

しかし、経済が裏で絵図を書いているものの、
機嫌治した後の行動力は相変わらずで
嬉しかったですけどね。